「タビハナ」と「ココミル」日光・鬼怒川編を比較!JTBパブリッシングの新旧ガイド本
旅行・観光に欠かせない事前調査。情報収集のツールは数あれど、今も昔も頼りになるのはガイドブックですよね。今回は筆者お気に入りのガイドブック、「タビハナ(現ココミル)」について、「日光」版を取り上げて熱烈に語ります。
お気に入りのガイドブック
著者はJTBパブリッシングによる「タビハナ」が大のお気に入りで、旅行の度に1冊、書店で購入していました。旅の用意を詰め込んだリュックサックの中でかさばることもなく、食べ歩きの際に手に持っていてもじゃまにならない、正方形に近いサイズが大変便利なシリーズです。
ただこの「タビハナ」、2018年現在は全シリーズ絶版されており、「ココミル」という新しいシリーズ展開に切り替わっています。
新旧とも内容の充実度は負けず劣らずで、エリアによっては新旧2冊とも持っていくこともあります。タビハナとココミルに登場する土産物店、御食事処、観光スポット情報は基本的に変化ありませんが、企画の見せ方が大きく異なるため、どちらも所持しているとさまざまな場面で活躍するんですよ。
今回は、その新旧2冊をどのように活用できるか、「日光・鬼怒川」編を題材にご紹介します。
旧「タビハナ」vs現「ココミル」
「日光・鬼怒川」の内容を比較すると、「タビハナ」は「日光・中禅寺湖」と「鬼怒川・奥鬼怒川」の2テーマで構成されているのに対し、「ココミル」は「日光市街」「中禅寺湖・戦場ヶ原」「鬼怒川・奥鬼怒川」の3テーマで構成されています。
- タビハナ
- 日光・中禅寺湖
- 鬼怒川・奥鬼怒川
- ココミル
- 日光市街
- 中禅寺湖・戦場ヶ原
- 鬼怒川・奥鬼怒側
「タビハナ」では見開きで紹介されてた中禅寺湖や戦場ヶ原、霜降高原などが、「ココミル」では別テーマとして独立した形です。説明に割いたページ量は大きく変わりありませんが、「ココミル」のほうが詳細なドライブレポートやグルメ、見頃のお花情報も記載していることから、トレッキングやドライブ目的で本を購入する方にも十分満足の行く内容に仕上がっているように思えます。
「日光」を知るなら現行のココミルがおすすめ
特に異なっているのは、「日光」の扱い方。「タビハナ」では有名な見どころ(三猿、眠り猫、陽明門)を大きく取り上げており、初心者向けの案内にとどまっているところ、「ココミル」では日光山内全体に注目した詳細な解説を行っています。
ページ数を見ても、たとえば日光東照宮について説明しているのは、「タビハナ」が8ページであるところ、「ココミル」では12ページと、見開き2ページ分が増加しています(いずれも日光山内全体図ページを含む)。具体的には、日光山内の全体図、おすすめコース、日光東照宮のおこり、歴史的解説…といった、初心者向けの全体概要から、ちょっと踏み込んで学びたい人に向けた内容まで盛り込まれており、日光東照宮について知ろうと思えば、「ココミル」一冊で十分です。
さらに、「タビハナ」では日光市街を中心に扱っていた付録のマップ(上記画像左)が、「ココミル」では日光山内全体の大きなマップ(上記画像右)にリニューアル!Googleマップがあるいま、エリア全体の地図を付録するよりも、見どころ解説の入った詳細な地図に切り替えていこう、とする意向でしょうか。日光山内全体のマップでは、見どころポイントに関するフキダシ案内も付属しており、「この場所でここを見るといいんだな」という点がひと目でわかるよう工夫されています。
一方、「タビハナ」では東武日光駅およびJR日光駅から日光山内に行くまでの日光市街地マップが掲載されており、お食事どころやお土産どころの位置を把握できる作りになっています。もし、2冊持っていくとするならば、「タビハナ」マップは日光山内まで、「ココミル」マップは日光山内に入ってから…という使い方ができそうですね。
鬼怒川メインの場合は中古本で「タビハナ」を
なお、日光とあわせて宿泊を考える方が多いだろう鬼怒川温泉については、鬼怒川温泉駅から北のエリアについては「タビハナ」のほうが詳細なマップを掲載しています(2011年8月1日改定二版では91ページ)。ここも、好みが別れるところですね。
残念ながら絶版となっている「タビハナ」は、2018年現在ブックオフやアマゾンマーケットプレイス等でしか購入できません。「タビハナ」のほうが情報が新しく(ココミルはもちろん、ココミルも2017年初頭のものは日光東照宮の大改修前の情報が掲載されていますが)、書店で買うのがオススメですが、2冊持ちを考えた場合は、そういった中古書店での購入も考えてみるといいかもしれませんね。…電子書籍で購入すれば荷物が少なくていいなぁとも、最近思いつつ…。でも、マップの扱いはどうなるのか?が気になるところです。