市場サイクルを極める ハワード・マークス著 (読書ノート01)

amazonの紹介文より
投資において、たった一つの最も重要なことなど存在しない。前著『投資で一番大切な20の教え』で論じた20の要素一つひとつが、成功を願う投資家にとって絶対に欠かせないものなのである。だが、最重要項目にまちがいなく一番近い要素は、「市場サイクル」を理解することだ。これまで私が知り合ったすぐれた投資家の大半は、サイクルの一般的な動き方と、「今、サイクルのどこに位置しているのか」を察知する類まれな感覚を身につけている。残念なことに、サイクルの根本的な性質について書かれた文献はほとんど存在しない。そこで私は、サイクルとは何かというテーマに的を絞った本を書く決意をした。投資家はサイクルを認識し、評価し、どうすべきかをそこから読み取り、それが示すとおりに動く術を身につけなければならない。サイクルに耳を傾ける投資家は、サイクルが引き起こす大混乱を理解し、それに乗じて著しいアウトパフォーマンスを得られるだろう。

amazonの紹介文にも触れられている通り、本著は前著である『投資で一番大切な20の教え』のうち「市場サイクル」という一つに焦点を当てた本である。とはいえ「市場サイクル」を起点に他の要素も絡めて記されている。

市場サイクルとは何か

市場サイクルとは投資市場において価格が上昇したり、下落する際のパターンのようなものである。

「市場サイクルを極める」p36の図より引用

上記の図はハワード・マークスが顧客などにサイクルについて説明するときに書く図である。縦軸を価格、横軸が時間となっている。時間の経過とともに波が上下することがサイクルである。それから、右肩上がりの直線がサイクルの中心点となる。時間の経過とともに上がり続けているのは長期的には経済は成長しているためである。

そのため、基本的には市場の価格は上昇基調ではあるものの、波が上下する様子が繰り返されることをサイクルと呼ぶ。著者はこのサイクルをマーク・トウェインが言ったとされる「歴史は繰り返さないが、韻を踏む」と喩えている。

らく@staff
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